2019年2月21日、macOS High SierraおよびiOS 12.2以降に搭載されるSafari 12.1にITP2.1が搭載予定との発表がありました。

公式情報は英語表記かつ表現も難解であるため、なるべく平易な表現に改めつつ、ITP2.1について解説して参りたいと思います。

参考:ITP2.1に関する公式情報(英語サイト)|WebKit

ITP(Inteligent Tracking Prevention)とは

そもそもITP(Intelligent Tracking Prevention)とは、2017年9月に実装されたsafariブラウザ上でのトラッキング防止機能のことです。

ITP1.0当時の機能(当時は単にITPと呼ばれていましたが)とWEBマーケティング領域への影響は以下の通りです。

ITP1.0の機能

  • クロスサイトトラッキングのCookie(3rd party Cookie)を24時間で削除

ITP1.0によるWEBマーケティング領域への影響

  • 広告クリックから(正確には最後のインタラクションから)24時間以上経過後の3rd party Cookieを利用したCV計測やアクセス解析は不可(1st party Cookieを利用した計測は可)
  • サイト来訪から24時間以上経過後のリターゲティングは不可(リターゲティングには3rd parth Cookieを使用しているため一律不可)

なお、上記ITP1.0は2018年に発表されたITP2.0により機能強化され、WEBマーケティング領域に対する追加影響として以下が発生しました。

ITP2.0の追加機能

  • クロスサイトトラッキングのCookie(3rd party Cookie)を即時削除

ITP2.0によるWEBマーケティング領域への追加影響

  • 3rd party Cookieを利用したCV計測やアクセス解析は一律不可(1st party Cookieを利用した計測は可)

今回発表されたITP2.1は上記ITP2.0の機能がさらに強化されたものとなります。

ITP2.0からITP2.1へのアップデートにより何が変わるか

アップデート内容はいくつか存在しますが、CV計測やアクセス解析領域に影響を与えそうな変更点は以下です。

影響を与えそうな変更点

  • JavaScriptが扱えるCookie(document.cookie)の有効期限は7日となり、8日以降は1st party Cookieであっても削除対象となる

上記をかみ砕いて解釈すると、つまり現状のままだとITP2.1の実装に伴い、以下の影響が発生すると読み取ることができます。

現状のままだと発生しそうな影響

  • 1st party Cookieを利用したCV計測手法であってもdocument.cookieを使用している場合は、広告やアフィリエイトリンクのクリック(最終インタラクション)から8日以上経過後のCV計測は不可となる
  • 1st party Cookieを利用したCV計測手法であってもdocument.cookieを使用している場合は、サイト訪問(最終インタラクション)から8日以上経過後のアクセス解析(同一ユーザーとしての識別)は不可となる

一般的な広告媒体(Google広告、Yahooスポンサードサーチ等)、アクセス解析ツール(Google Analytics等)、アフィリエイトASP各社のタグ等はdocument.cookieを使用した1st party Cookieを利用してITP2.0に対応しているものが多いです。

そのため、今回のITP2.1により最終インタラクションから8日以降の数値計測面で影響を受けると考えられます。

ただし、上記はあくまで現状のままだと発生しそうと考えられる影響であり、実際の影響を受ける広告媒体やトラッキングツール各社はITP2.1を受けての何らかの対策を公開するはずです。

まとめ

ITPの導入当時、WEBマーケティング業界には激震が走りました。

WEBマーケッターは広告効果測定、アクセス解析、リターゲティング広告の実施等に苦心しました。

アフィリエイターの中にはCV計測基盤が崩れることで、一時的もしくは長期に渡って損益を被ったか人も多いかと思います。

そんな中、各社がITP対策に翻弄されつつも、機能アップデートに合わせて対応を続けているというのが現状です。

このままAppleとのせめぎ合いが続き、ITP3.0、ITP4.0と順次機能がアップデートされていくのでしょうか。

なんて考えていると、ちょっと頭が痛くなってきます。

とは言え、この流れは仕方のないことです。

ITPの機能を求めるユーザーも多いという事実を受け止めつつ、最新情報を常にキャッチアップしていきましょう。