Yahooスポンサードサーチにおいて、5/30に動的検索連動型広告(Dynamic Ads for Search:通称DAS)がリリースされました!
GoogleAdWordsにおいてはすでに同様の機能(DSA)がリリースされていますが、既にそちらである程度の成果が出ている場合、DASの導入でも獲得増が十分期待できます。
この記事の目次(クリックで遷移)
動的検索連動型広告(DAS)とは?
あらかじめ出稿対象URLの一覧(ページフィード)をスポンサードサーチアカウントに登録しておくことで、該当のURLからキーワード、広告タイトル、リンク先URLなどを媒体が自動作成して広告出稿を行ってくれる機能です。
ただし、広告の詳細文や入札上限単価は人力で決める必要があります。
先にリリースのあったGoogleAdWordsでは
・出稿対象のURL(正規表現可)を個別に手動指定
・出稿対象のURL一覧(ページフィード)を一括登録
の2パターンでの出稿することができましたが、スポンサードサーチ版ではページフィードを用いた一括登録のみの対応となっていました。
また、GoogleAdwordsのDSA(Dynamic Search Ads)において自動作成される広告タイトルはhtmlソース上のh1タグの内容に準ずるケースが大半でしたので、DASにおいても同様にh1タグが活用されるものと考えています。
それにしても、AdWords版は通称DSA、スポンサードサーチ版は通称DASとは紛らわしい。。。
できれば名前を統一して欲しいものです。
導入のメリット
メリットは大別すると
・手動入稿時には想定していなかったようなテールワードでの広告掲載によりCV数拡大が期待できる
・KWや広告タイトルなどが自動作成されるため、入稿作業負荷が少ない
の2点になります。
ペライチのサイトであったりするとそもそもテールワードも少ないためDASの恩恵も少ないですが、大規模通販サイトだったりすると網羅的に人力でKW出稿を行うのは大変であるため、部分一致の入稿漏れを補うという意味でも出稿のメリットは大きいですね。
実際の出稿手順
それではここから、画面キャプチャを見ながら実際の出稿手順を追ってみましょう。
ページフィードの事前登録
まず、出稿対象となるURLの一覧ファイルをスポンサードサーチに登録する必要があります。
スポンサードサーチ媒体画面上部の[ツール]ボタンを選択し、出てきた[ページフィード]を選択します。
出てきた「ページフィードを追加」ボックスにページフィード名前と出稿対象サイトのドメインを入力の上、作成ボタンをクリックします。
実際にページフィードに含まれるURLのドメインとこのドメインが一致していないと出稿されません。
すると媒体画面上にページフィードが追加されます。
ただし、これではまだページフィードに出稿対象URLの指定ができていないため、ページフィードのテンプレートをダウンロードし、そこにURLを追記したものをアップロードします。
まずは、以下の通りページフィード管理ボタンをクリックの上、出てくるダウンロードボタンをクリックしてください。
すると以下のようなCSVファイルがDLできます。
ページフィードのテンプレートには以下7項目がありますが、入力が必須なのはページURLのみです。
ページフィードのテンプレート項目
- ページURL(入力必須!)
- カスタムラベル
- 更新種別
- ページフィードアイテムID
- 審査状況
- 審査否認理由
- 推奨する対応方法
ちなみに、必要に応じてカスタムラベルに何らかの値を設定することでカスタムラベル単位での入札管理が可能となります。
次に、複数件の出稿対象URLをテンプレートに入力した上で、CSVファイルを再度媒体にアップロードします。
アップロードはテンプレートダウンロード時と同じく、以下画面から実施してください。
問題なくアップロード出来たらいよいよDASキャンペーンの作成です。
キャンペーンの作成
通常の検索連動広告と同様にキャンペーン作成を進めますが、この際に基本情報のキャンペーンタイプとして「動的検索連動型広告キャンペーン」を選択する必要があります。
すると画面下部にページフィードの選択画面が出てきますので、ここで先程登録済のページフィードを選択の上、設定します。
キャンペーンに関するその他設定は通常の検索連動広告と同様です。
広告グループの作成
次に広告グループの作成を進めます。
これも基本的には通常の検索連動広告と同様に設定を進めればよいのですが、画面中段のターゲット設定(配信)に対してDAS独自の設定を行う必要があります。
上記の「ターゲット設定(配信)を選択」ボタンをクリックすると以下の画面が出てきます。
ここで指定する条件に合致するページフィード上のURLが出稿対象になるというわけですね。
上記の通り、指定できる条件は以下3パターンのいずれかとなります。
出稿対象として指定できる条件
- ページフィード上で特定のカスタムラベルが付けられているURLのみ出稿
- ページフィード上に存在する全URLを出稿
- 出稿条件のカスタマイズ
1番目の条件を使用する場合は事前にページフィードを登録する際に、カスタムラベルを合わせて設定しておく必要があります。
2番目の条件はわかりやすいので説明不要ですね。
3番目は以下いずれかの条件を最大3件AND条件で組み合わせて出稿対象URLを限定することができます。
出稿条件のカスタマイズ時に使用できる条件パーツ
- URLに特定の文字列を含む
- ページURLのタイトルに特定の文字列を含む
- ページURLの内容に特定の文字列を含む
- カスタムラベルが特定の文字列に等しい
カスタムラベルの条件だけ、「含む」ではなく「等しい」の指定しかできない点にご注意ください。
なるべく細かい単位でURLを管理し、そのCV獲得実績に応じてCPCを細かく調整したほうが運用パフォーマンスが向上するため、個人的には③のパターンで1グループに対しては1URLを指定して運用したいところです。
特定ジャンルのURLをまとめて管理する場合などは①のカスタムラベル指定が便利ですね。
広告の作成
広告の作成はおなじみの画面ですが、説明文以外が自動的に作成されるという記載になっていることが読み取れます。
URLに対して違和感のない説明文を入力して、入稿作業完了です。
キャンペーンエディタの対応状況
前述の通り、私であれば1広告グループ1URLの出稿管理をしたいのですが、その場合作業量が膨大になります。
この辺り、キャンペーンエディタを使えると楽なのになと思っていたところ、本機能がリリースされた5/30にキャンペーンエディタもDASに対応するようアップデートがされていました。
入稿作業実施の際はぜひご活用ください。
運用時の注意点
私はDASで自動出稿されたKWはあくまで、「人的作業で入稿しきれなかったKWを一時的に補完しているだけ」と捉えたほうが良いと考えています。
広告タイトルも自動作成されたものであるため、望ましくはもっと良い広告文(CTRの高い広告文)で出稿したいものです。
そのため、DAS出稿後には実際の検索クエリを媒体画面から確認するとともに
・有効な検索クエリは完全一致で手動追加入稿
・明らかにCVに繋がらず、無駄コスト発生を誘発している検索クエリは除外KWに追加
という対応が非常に重要となります。
これにより、DASで新たに発掘した有効検索クエリでのCV獲得を更に拡大するとともに、無駄クリックに関するコストを抑制が可能、つまりはCV数を拡大しつつCPAを抑制することが可能となります。
また、基本的に本機能で出稿されるKWはテールワードであるため、通常の検索連動広告よりCVRが著しく低くなることが想定されます。
そのため、通常の検索連動広告より低めのCPCで運用しないと、想定以上にCPAが高騰してしまう可能性がありますので、ご注意ください。