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販売中の商品のみを対象とする画像検索が可能になった
Googleのスマホ向け画像検索時に商品タグが追加されました。
画像検索時にこの商品タグをクリックすると実際に販売されている商品のみを絞り込みつつの画像検索が可能となったようです。
今はまだ本機能の利用者はそれほど多くないとも思われますが、本機能の存在に関するユーザー認知が進むにつれ、より一般的に利用されるようになる事が想定されます。
Google自然検索では実際に販売されている商品に絞り込んでの検索はできないため、現時点では画像検索でのオンリーワン機能と言えそうですね。
また、商品タグの付いた画像をタップすると下記画像のように商品価格やその評価等の詳細情報も確認することが可能です。
更に、スマホ画面を左右にスワイプすることで画像一覧に戻ることなく画像の詳細情報を比べることができます。
商品タグの頭にラベルのマークがついていて強調されている点からは、Googleの何らかの強い意図も感じられます。
Googleショッピング広告(旧PLA)との違いは?
個人的に本機能を見て気になることとしては、冒頭のキャプチャにも表示されているGoogleショッピング広告とのすみ分けですね。
Googleショッピング広告は広告主がお金を払って買っている広告枠であるのに対し、本機能は表示フォーマットこそ似ているものの、画像検索の延長線上の無料機能です。
本機能がGoogleショッピング広告クリックの機会を奪ってしまうケースも考えられますが、Googleにとってはそのデメリット以上に、画像検索の利便性向上によりGoogle検索の利用頻度を上げる事の方が結果的にGoogleにとっての収益につながるとの判断がなされていると想像します。
実装にあたっては構造化データマークアップが必要
ただ、この商品タグでの画像検索で表示されるためには、該当商品に対し「構造化データマークアップ」の設定がされている事が必要になります。
構造化データマークアップとは平たく言えば「Googleのクローラーが認識しやすい形式でHTMLを記述する」ことです。
クローラーは賢いですが、まだ商品価格、在庫件数、ユーザー評価・・・といった商品情報について正しく認識できないケースも多いため、サイト制作側が構造化データマークアップのフォーマットに従ってクローラーに伝わりやすい形式でHTMLを書いてあげる必要があるということです。
構造化データマークアップ対応のメリットは従来、自然検索結果が若干リッチなフォーマットで表示される可能性が高まる(クリック率が高まる)といったものでしたが、今回の画像検索機能追加で小売業の商品に対する構造化データマークアップ対応は必須といっても良いものになったと考えています。
構造化マークアップの実施方法は?
実施方法は大きく分けて二つあります。
一つは、Googleの提供しているデータハイライターという機能を利用して、UI上から商品価格、在庫件数・・・といった情報をページ中のどこを参照すればよいのか指定してあげるという方法です。
データ ハイライターはウェブマスター ツールの 1 つで、ウェブサイトの構造化データのパターンを Google に伝えるものです。データ ハイライターを使用すると、マウスで簡単にサイトのデータ フィールドをタグ付けできます。データをタグ付けすると、Google がそのデータをより効果的に、また新しい方法で、検索結果や Google ナレッジグラフなどの他の Google サービスに表示できるようになります。
もう一つは以下いずれかのフォーマットでHTMLに直接個別に商品情報を指定してやる方法です。
- JSON-LD
- microdata
- RDFa
こちらについては記載すると長くなるので、参考ページとしてLIGさんへのリンクを張らせていただきます。
SEO強化のサポート役「構造化データマークアップ」って何? そのやり方は?
まとめ
見た目が気になる新商品等が発売された際には、自然検索枠での上位表示は難しかったとしても、商品タグ指定の画像検索結果上位に表示させることは現段階ではそれほどハードルは高くないと考えられます。(構造化データマークアップ対応のハードルは若干高いとも言えますが)
いずれ、商品購入経路の上位に画像検索からのサイト流入が来るなんてケースもありえる話でしょう。
商品タグ指定の画像検索機能は、商品購入時に画像検索から入るユーザーも増えているとの動向を捉えた新機能と考えており、Google検索の利便性は今後も向上していきそうですね。