Googleのモバイル向け自然検索結果の「次へ」ボタンが廃止され、「もっと見る」ボタンを押すことによる無限スクロールの仕様に変更となりました。
以前からテスト的に実施されていたようですが、この度正式な仕様としてリリースされた模様です。
もっと見るボタンへ変更後の実際の画面
実際の画面イメージは以下の通りです。
完全な無限スクロールというわけではなく、上記キャプチャに示す「もっと見る」ボタンを押すことで追加の検索結果が10件づつ表示されるという仕様です。
「次へ」ボタンを利用したページネーション型の旧UIと、ボタン押下を必要としない完全な無限スクロールの中間的な位置づけとなるUIになったと言えます。
また、検索連動広告枠は「もっと見る」ボタンの直前に表示されています。
無限スクロール化に伴い想定される影響
無限スクロールにはメリットおよびデメリットがありますが、今回の変更に伴い以下のような影響が想定されます。
2ページ目以降のサイト閲覧数増加
「もっと見る」ボタンは比較的大きく、ページをめくるという作業コストも低くなるため、2ページ目以降(無限スクロールの場合2ページ目という表現は正しくない気もしますが)のコンテンツ閲覧数が増加する影響が想定されます。
逆に言うと、1ページ目の優位性がこれまでより失われるともいえますので、サーチコンソールを用いるなどしてCTRの変動を注視する必要があります。
とはいえ、検索結果表示順位に関するロジック変更ではないため、それほど大きな影響は出ないでしょう。
下位広告枠のクリック数増加
2ページ目以降の自然検索結果の表示数が増えれば、下位に位置する検索連動広告枠の表示回数が増加する可能性も想定できます。
2016年2月にPC環境におけるGoogleの自然検索結果から画面右側広告枠が撤廃され、以降は下位に位置する広告が軒並み表示されにくくなったという事象がありましたが、今回の「もっと見る」ボタンの実装は逆に下位の枠が表示されやすくなる対応ととらえることができます。
まとめ
一般にECサイトは無限スクロール化は不向きだと言われており、理由として主に以下が挙げられます。
・画面がどんどん増えるので一度見た商品に戻りにくくなる
・選択肢が増えると人間はかえって購入をためらう傾向がある(ジャムの法則)
一方、twitterなどコンテンツ消費型のサービスにおける無限スクロールの導入は、ユーザーのスムーズな情報確認を促すため、サイト滞在時間も長くするなど良い効果が期待できる言われています。
自然検索結果はコンテンツ消費型のサービスに近いため、無限スクロールとの相性も悪くはなさそうですね。
個人的には従来のページネーションタイプの表示より使いやすくなったなという印象ですが、気まぐれにいきなり1ページ目から10ページ目に飛んで普段人に見られることの少ないコンテンツを見るといったような使い方はできなくなってしまいましたね。